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文献詳細

雑誌文献

臨床外科21巻2号

1966年02月発行

特集 癌の補助療法・2

肺癌の外科的療法と放射線,化学療法の併用

著者: 香月秀雄1 山口豊1 河野宏1 小山明1

所属機関: 1千葉大学医学部肺癌研究所

ページ範囲:P.191 - P.199

文献概要

はじめに
 40年の秋に学会の報告のためにわれわれの臨床例の手術成績を調査してみたが,これによると515例の肺癌の症例のうち189例に切除が行なわれている.この切除例の術後5年生存率は15%で,このうち根治手術例だけを遠隔成績の対象としてみると,5年生存率が46%という成績が出ている.
 この成績からみると,肺癌の手術成績は全体としてはまだはなはだ不満足なものであるということがわかる反面,根治手術(治癒手術という名でも呼ばれるが)の成績は一応癌腫の遠隔成績として当初の目標とされていた5年生存率50%に近づいていて,肺癌の治療というはなはだ困難な課題にもいくらかの希望が持てるように思える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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