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文献詳細

雑誌文献

臨床外科21巻3号

1966年03月発行

文献概要

論説

頭部外傷の眼底変化について

著者: 西垣戸和雄1 黒木浩一1 塩崎英一2

所属機関: 1東邦大学医学部第2外科学教室 2東邦大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.331 - P.336

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はじめに
 近年,交通機関の発展に伴い,交通災害が激増し,ほとんど毎日のように新聞紙上に報道され,死亡者の大都分は頭部外傷によるものが圧倒的に多い.この原因は根本的には道路条件が悪い上に,自動車の数が多すぎるというアンバランスのためであるが,現況下では交通災害により発生した緊急患者の運命を左右するものは,初診時における頭部外傷診断の適,不適による治療方針により決定されるものと思われる.その一方法として,頭蓋内の急性変化を最も早く知るには,外傷により続発する脳浮腫に伴う眼底の変化を観察することが容易簡単であると考え,約1年半の間,頭部外傷患者の眼底検査を行なつてみた.眼底については,視神経乳頭の境界鮮明度,浮腫,轡血状態ならびに網膜∫血管の変動について観察し,頭部外傷患者の意識消失時でも容易に操作し得る興和株式会社製RCHn型眼底カメラにて撮影した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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