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文献詳細

雑誌文献

臨床外科21巻4号

1966年04月発行

文献概要

読影のポイント

脳波の読み方(4)

著者: 喜多村孝一1

所属機関: 1東京大学医学部脳神経外科

ページ範囲:P.498 - P.502

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Ⅰ.年令による正常脳波の変貌
 脳波をよむにあたつて頭を悩ます問題の一つに,幼児の脳波の正常・異常の判定がある.小児科で脳波を専攻し幼児脳波の検査に連日たずさわつている専門家ならばいざ知らず,主として成人を対象として脳波検査を行なつている脳波学者にとつては,幼児脳波の正常・異常の判定はけつして容易なわざではない.成人の脳波に現われれば異常とされる波形で,幼児ならば正常とされるものが多数あり,さらに小児脳波に限つてみても,年齢の差によつて正常脳波の基準はことなるからである.身体のいろいろの生理的機能,検査データーは小児と成人で異なるのが当然であり,このことはひとり脳波に限つたことではないが.年齢による正常脳波の基準の推移はけつして簡単でなく,その判定にあたつてはきわめて慎重な態度が要求されるのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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