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文献詳細

雑誌文献

臨床外科21巻5号

1966年05月発行

患者と私

患者は最高の恩師と思う気持

著者: 武藤完雄1

所属機関: 1福島医科大学

ページ範囲:P.676 - P.677

文献概要

 臨床医学は病気を,患者を対象とする.患者は恩師,先輩に勝るとも劣らない有難い先生である.医師の向学心の程度に応じて,患者は何んでも教えてくれる.熱心さが不足では何も教えてくれないかもしれない.患者は医師を先生というが,実際は反対かもしれない.
 むかしは教室に入ると最初のテーマは病例報告であつた.文献や少し詳しい成書を読むと,ある疾患の重要な点や問題点がいくつか判つてくる.先輩が書いた病歴には重要点が見逃されたか,記載がない.こんな時はこんな記載では報告にならないと悲観したこともあつた.しかし先生の命令だからと思い直して何んとかまとめた.ここで判つてくるのは病歴の記載が重要なことである.教室のためにも,後輩のためにも詳細な記載を残すように努力するようになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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