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文献詳細

雑誌文献

臨床外科21巻8号

1966年08月発行

特集 腫瘍の外科

研究と報告

巨大なる膵ラ氏島細胞腺腫を有するZollinger-Ellison's Syndromの1手術治験例

著者: 大沼雅弘1 木村秀枝2 及川登2

所属機関: 1岩手県立気仙病院外科 2気仙病院外科

ページ範囲:P.1088 - P.1092

文献概要

はじめに
 膵ラ氏島細胞腺腫は1902年Nichois1)が初めて剖検例を記載し,1927年Wilderら2)はある種の膵腺腫とHy-perinsulinismとの関連を実証した.本邦においては1933年三宅ら3)が剖検例を記載し1936年棟方ら4)が臨床第1例を報じた.以後年々症例が増し1960年には世界の症例は活性非活性あわせて600例に達した5).本邦でも著者らの調査では現在まで(第1表)2)3)22)-60)のごとく47例を認めた.いつぽう1955年ZollingerとEllison6)は上部消化管の消化性潰瘍を合併する膵腺腫について考察し同症例はZollinger-Ellison's Syndromとして注目された.1960年Zollingerら7)は同症候群75例の報告例があることを指摘している.最近著者らは巨大な膵腺腫を有するZollinger-Ellison's Syndromと思われる一例を経験し,手術により治癒せしめたのでここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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