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文献詳細

雑誌文献

臨床外科21巻8号

1966年08月発行

文献概要

特集 腫瘍の外科 研究と報告

胃の癌肉腫(Carcinosarcoma)について

著者: 谷村弘1 古田睦広2

所属機関: 1日本バプテスト病院外科 2日本バプテスト病院病理

ページ範囲:P.1149 - P.1154

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はじめに
 癌肉腫Carcinosarcomaとは一つの悪性腫瘍の中に上皮性と非上皮性の両成分の混在したもの,すなわち癌腫と肉腫がともに1個の腫瘍を形成しているものをいう.その発生,本態に対しては腫瘍学上はなはだ興味あるものとして注目されてきた.しかしその発生はきわめてまれなものとされ,なかでも胃に原発することはさらに頗るまれであつて,1904年Queckenstedt1)が報告していらい,外国に8例,本邦に16例を数えるにすぎない.最近著者はこのような胃に原発した癌肉腫の1例を経験したので,この症例を中心に胃の癌肉腫についてその特徴を述べたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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