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文献詳細

雑誌文献

臨床外科22巻1号

1967年01月発行

文献概要

症例

過外転症候群について

著者: 高岸直人1 田丸卓郎1 国東易径1 大谷武1

所属機関: 1広島赤十字病院原爆病院整形外科

ページ範囲:P.124 - P.126

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はじめに
 腕を長時間過外転位にして眠つたり,仕事をしている時に腕に知覚異常,運動障害,疼痛などきたすことを経験することがあるが,本症候に関して,1945年Wrightが過外転症候群として報告している.左官,配線工などによくみられるものである.このmechanismは腕を過外転すると上腕神経叢および鎖骨下または,腋下動静脈が小胸筋や鳥喙突起や鎖骨〜第1肋骨腔間で圧迫されるというのであるが,われわれも15例余の本症患者を経験し,かつ手術所見,解剖所見などより臨床的,解剖学的検討を加え,Wrightの説に再検討を加えた.われわれの研究成果もTelfordらのそれにも見られるごとく,Wrightの説とは必ずしも一致せず,Wrightの説が必ずしも正しくはないと思われたので,これについて報告し,また諸先生方のご批判を仰ぎたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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