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文献詳細

雑誌文献

臨床外科22巻1号

1967年01月発行

文献概要

座談会

代用硬膜材の使い方をめぐつて

著者: 桑原武夫1 宮崎雄二2 高田育郎2 戸谷重雄3 志沢寿郎3 佐藤文明4 平井秀幸5 早川勲6

所属機関: 1東京大学脳神経外科学教室 2札幌医科大学脳神経外科学教室 3慶応大学外科学教室 4日赤中央病院脳神経外科 5済生会神奈川病院 神奈川県交通救急センター脳神経外科 6都立墨東病院脳神経外科

ページ範囲:P.137 - P.145

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 桑原(司会) 今日は代用硬膜材ゼルフィルムの使い方について話しあつてくれということでございます.こういう代用硬膜は,硬膜が閉じられないような場合,あるいは足りなくなつたような場合に使うわけですけれども,もし硬膜を閉じなければどういうようなことになるだろうかということを考えてみますと,まず,そのまま閉じないでおくとliquorが外にもれやすいということがあります.もう1つは,だんだん治つていく過程において,脳の表面とduraが癒着して,これが将来,なにか災いを残す.そういうようなことがduraを閉めないでおくと起こりうる.そのためにこういうような代用硬膜を使うのだろうと思うのです.したがつて,代用硬膜が果たさなければならない役割というのは,硬膜を完全に閉鎖するということと,癒着を防止するということ,これがもつとも基本的な要素だろうと思うのです.
 そして,代用品ですから,いろいろな生体反応があつてはならないし,免疫反応を起こしてもいけない.それから,感染のもとになつてもいけない.また,このものは異物ですから,必要がなくなつたらば吸収されてなくなつてくれれば一番いいわけです.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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