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文献詳細

雑誌文献

臨床外科22巻10号

1967年10月発行

文献概要

特集 イレウスの治療—その困難な問題点

広汎な癒着のある場合どうするか

著者: 高山坦三1 早坂滉1

所属機関: 1札幌医科大学第1外科

ページ範囲:P.1387 - P.1389

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はじめに
 機械的イレウスには,いろいろの形があるが,なかでも術後癒着性イレウスは,もつとも頻度が高く,イレウスの原因の約50%をしめるといわれている.われわれの教室における過去15年間の統計をみても,全イレウス症例の64%は癒着性イレウスである.そのうちには,癒着障害として数回にわたつて開腹術をうけたのちについに急性イレウス病状を呈し,やむなく緊急手術を必要とした症例も少なくない.しかしてこれらの症例では,いずれも広汎な腸管の癒着があるため,その治療に困難をきわめたものが多い.いずれにしろすでに開腹術をうけているものにイレウス状態がおこつたばあい,まず第1に癒着が主因をなしているとみなければならず,それが簡単な癒着であればさして問題はないが,もし広汎な癒着があるばあいには,その程度,部位に応じそれぞれ困難な問題があるわけである.以下,とくに広汎な癒着があるばあいの治療にかんして日常われわれがおこのうている方針と手技とについて述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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