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文献詳細

雑誌文献

臨床外科22巻11号

1967年11月発行

特集 肝腫瘍外科の課題

消化器癌の肝転移—外科病理の立場から

著者: 陣内伝之助1 妹尾亘明1 中田晴夫1

所属機関: 1大阪大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1535 - P.1541

文献概要

はじめに
 消化器癌の肝転移という標題を与えられたのであるが,消化器といえば口腔より肛門まであり,そのうち肝転移を起こすのは主として門脈系に属する臓器,すなわち,胃,小腸,大腸,直腸,膵臓の癌である.これらすべての臓器の肝転移についてのべることは紙数の関係上不可能であるから,今回は消化器癌のなかでももつとも多く,かつ代表的な胃癌の肝転移のみについてのべることにする.
 胃癌の予後を不良にする主なる因子の1つとして転移をあげることができる.これに対して制癌剤応用の進歩とともに,他方外科的立場からはリンパ節転移の広域郭清,浸潤ないし転移臓器の合併切除など,いわゆる拡大根治手術が行なわれてきたが,転移臓器合併切除の術後成績に関しては,現在必ずしも良好とはいえない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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