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文献詳細

雑誌文献

臨床外科22巻2号

1967年02月発行

文献概要

論説

Eviscerationの発生と予防

著者: 好地衛1

所属機関: 1日本バプテスト病院外科

ページ範囲:P.247 - P.251

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はじめに
 開腹術のあとに,手術創より腸管,大網など臓器の脱出を伴う腹壁縫合不全は,実は術後合併症の極めて基本的な問題であり,ことに新生児の外科,老人の外科において留意すべきであるが,本邦ではあまり問題としてはとり挙げられなかつた.
 しかし,国外では,Evisceration,Abdominalwound disruption1),あるいはBurst abdomen2),Separation of abdominal woundなどと呼ばれ1932年Sokolovの集計報告3)以来,多数の報告があり,その発生や予防に深い関心が持たれてきた.Eviscerationは新生児,あるいは高齢者に発生しやすく,しかも,それらに積極的な開腹術のなされる今日,外科医はこの忌むべき合併症に疎かであつてはならないと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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