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特発性食道拡張症の治療—小腸または結腸Patch移植
著者: 秋山洋1
所属機関: 1東京大学医学部第2外科
ページ範囲:P.254 - P.254
文献購入ページに移動 特発性食道拡張症の病因論については,きわめて多くの説があり論議されてきたが,Rake (1926)が病理組織学的に証明したAuerbach神経叢の変性,または消失の所見は本症にはつねに認められることである.また,近年食道内圧曲線による検査術式が発達し,種々究明されてはきたが,なおその詳細な機序については不明な点が少なくない.
病因論について,一致をみない以上,決定的な治療方法が定まらないのは当然であろう.事実,Willis(1678)の鯨骨ブジーに始まつて,Rumpel, Jaffe, Mikulicz, Wendel,Heller, Zaaijer, Girard, Heyrovsky,Gröndahl, Wangensteen, Douprav-sky, Merendino, De-Oliveria, Pe-trovsky, Wendel-中山氏法など枚挙に暇がない.結局は本症を治療すると同時に,逆流性食道炎を起こさない術式を求めてきたわけである.通過が良好になつても,逆流性食道炎が惹起されれば,患者は原疾患によるよりも激しい愁訴をもつことがある.術式の変遷はこの合併症防止に努力してきた歴史と言つても良い.
病因論について,一致をみない以上,決定的な治療方法が定まらないのは当然であろう.事実,Willis(1678)の鯨骨ブジーに始まつて,Rumpel, Jaffe, Mikulicz, Wendel,Heller, Zaaijer, Girard, Heyrovsky,Gröndahl, Wangensteen, Douprav-sky, Merendino, De-Oliveria, Pe-trovsky, Wendel-中山氏法など枚挙に暇がない.結局は本症を治療すると同時に,逆流性食道炎を起こさない術式を求めてきたわけである.通過が良好になつても,逆流性食道炎が惹起されれば,患者は原疾患によるよりも激しい愁訴をもつことがある.術式の変遷はこの合併症防止に努力してきた歴史と言つても良い.
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