icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科22巻3号

1967年03月発行

文献概要

特集 頭部外傷処置の実際

いわゆるWhiplash injuryの処置はどうするか

著者: 伊藤博治1 八木道之2

所属機関: 1中部労災病院脳神経外科 2名古屋大学医学部第一外科

ページ範囲:P.359 - P.364

文献購入ページに移動
はじめに
 最近,わが国における自動車の急速な普及と交通の混雑化に伴つて,交通傷害の頻発は目にあまるものがある.なかでも追突事故によるいわゆるWhiplash injuryはここ1〜2年,急に増えて,注目され始めてきた.
 いわゆるWhiplash injuryは欧米諸国ではすでに十数年前より問題にされており,種々の研究報告がなされてきた.現在のように追突事故による本症の発生以前,すでに第1次世界大戦後に艦載機の離着に際し,パイロットの頸部にWhiplashmechanismが働き,問題とされたのである.文献上では1928年,H.E.Croweにより最初に"whip—lash"という言葉が,ここで述べるような頸部損傷に対して用いられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?