文献詳細
グラフ
文献概要
生体内部の構造を,像として描写する生体の映像法としては,現在,X線撮影がいろいろの造影法の進歩とともに,最も普通に用いられているが,最近,超音波という一種の波動がこの目的をある程度満足するとともに,いろいろの利点があることも判明し,新しい生体の映像法として,臨床診断にも用いられるようになつてきた.超音波の特徴としては,病的組織も含めた生体軟部組織の分析能力に優れていることや,生体に無害であることなどがあげられ,超音波像そのものの分解能は,現在のところ,X線像に較べると劣つてはいるが,これらの超音波の利点を利用した診断法が次第に発展してきた.
掲載誌情報