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海外だより
滞独雑感
著者: 山田公雄1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部外科学教室
ページ範囲:P.702 - P.703
文献購入ページに移動 ライン河に沿った美しい都市Düsseldorfは,ドイツのうちで最も日本人の多い街ですが,WuppertalはそのDüsseldorfから東に約30 kmはなれ,その名のごとくWupper川の谷に沿つてうなぎの寝床のように細長い,人口40万あまりの都市です.モノレールの発祥地としては世界的に有名で,そのSchwebebahn(懸垂式モノレール)は70余年の歴史のうち,あるとき,動物園へ運搬される途中の象が落ちたが無傷であつた,というユーモラスな事件以外に,一度も事故を起したことがないというのが自慢で,今でも市民の足として無くてはならない交通機関となつています.Wuppertalには大きな市立病院がElberfeldとBarmenにそれぞれ一つずつあり,私はElberfeldの市立病院外科主任Reimers教授のもとで,2年半あまりにわたつて末梢血管疾患の診療に従事する機会に恵まれました.
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