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特集 血管の外科 綜説
大動脈起始部および上行大動脈瘤の外科的治療—その問題点について
著者: 浅野献一1 五十川久士1
所属機関: 1新潟大学医学部第二外科
ページ範囲:P.807 - P.812
文献購入ページに移動はじめに
近年わが国においても大血管心臓外科の進歩に伴つて,ことに胸部下行大動脈瘤,あるいは大動脈縮窄症の手術は,末期の症例を除けば決して困難なく処置しうる段階にあることは,経験者の等しく認めるところである.しかし,いつたん大動脈瘤が,大動脈弓部あるいは上行大動脈,もしくは大動脈起始部に発生した場合には,世界的にみてもDe Bakeyら1,2)の業績を除けばその手術成功の報告はまことに少なく,かついちじるしく高い死亡率を示していることを認めざるをえない.
近年わが国においても大血管心臓外科の進歩に伴つて,ことに胸部下行大動脈瘤,あるいは大動脈縮窄症の手術は,末期の症例を除けば決して困難なく処置しうる段階にあることは,経験者の等しく認めるところである.しかし,いつたん大動脈瘤が,大動脈弓部あるいは上行大動脈,もしくは大動脈起始部に発生した場合には,世界的にみてもDe Bakeyら1,2)の業績を除けばその手術成功の報告はまことに少なく,かついちじるしく高い死亡率を示していることを認めざるをえない.
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