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特集 血管の外科 研究と報告
本邦における大動脈造影の趨勢—とくに合併症ついて
著者: 前川誠1
所属機関: 1京都府立医科大学峯外科教室
ページ範囲:P.849 - P.852
文献購入ページに移動はじめに
1929年dos Santos1)がはじめて経腰的大動脈造影に成功し,つづいてNuvoli(1936)2)の胸部大動脈の直接穿刺造影法,Castellanos(1939)3)の逆行性カテーテル造影法が発表されて以来,大動脈造影法は大動脈本幹およびその分枝,さらに支配臓器の疾患に対する有力な診断法として現在ではあらゆる分野での診断の花形として脚光をあびている.
反面,合併症についても当初はかなりの頻度にともなつていたが,技術の進歩,安全かつ優秀な血管造影剤の開発によつて初心者でも安全に行なわれるようになつたが,今なお若干の合併症の報告をみるのは遺憾で,なかには重篤なものもあり施行にあたつてはとくに慎重を要する.
1929年dos Santos1)がはじめて経腰的大動脈造影に成功し,つづいてNuvoli(1936)2)の胸部大動脈の直接穿刺造影法,Castellanos(1939)3)の逆行性カテーテル造影法が発表されて以来,大動脈造影法は大動脈本幹およびその分枝,さらに支配臓器の疾患に対する有力な診断法として現在ではあらゆる分野での診断の花形として脚光をあびている.
反面,合併症についても当初はかなりの頻度にともなつていたが,技術の進歩,安全かつ優秀な血管造影剤の開発によつて初心者でも安全に行なわれるようになつたが,今なお若干の合併症の報告をみるのは遺憾で,なかには重篤なものもあり施行にあたつてはとくに慎重を要する.
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