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特集 血管の外科 研究と報告
外傷性腕頭動脈瘤に対する代用血管移植例
著者: 後藤忠司1 大原到1
所属機関: 1東北大学医学部萬西外科
ページ範囲:P.889 - P.893
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腕頭動脈瘤は,明治43年今井1)によつて「無名動脈瘤剔出治療の一例」として日外会誌に報告されて以来他に報告例はなく,欧米においてもGordon-Taylar2)およびLane等3)の集計では1951年まで約53例が報告されているにすぎない.その後血管再建術が行なわれるようになつてから1964年までの約14年間の症例を数えても総数60数例に過ぎず,そのうち外傷性のものは約20%で,他は梅毒,動脈硬化,あるいは特発性である.
本報告例は貫通銃創により生じた仮性動脈瘤でこれに対し動脈瘤の流入,流出血管の結紮,総頸動脈,鎖骨下動脈の再建を試みたが不幸にして術後9日目に死亡した.
腕頭動脈瘤は,明治43年今井1)によつて「無名動脈瘤剔出治療の一例」として日外会誌に報告されて以来他に報告例はなく,欧米においてもGordon-Taylar2)およびLane等3)の集計では1951年まで約53例が報告されているにすぎない.その後血管再建術が行なわれるようになつてから1964年までの約14年間の症例を数えても総数60数例に過ぎず,そのうち外傷性のものは約20%で,他は梅毒,動脈硬化,あるいは特発性である.
本報告例は貫通銃創により生じた仮性動脈瘤でこれに対し動脈瘤の流入,流出血管の結紮,総頸動脈,鎖骨下動脈の再建を試みたが不幸にして術後9日目に死亡した.
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