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文献詳細

雑誌文献

臨床外科22巻8号

1967年08月発行

文献概要

外科の焦点

臓器移植の問題点

著者: 稲生綱政1

所属機関: 1東京大学医学部第二外科

ページ範囲:P.1063 - P.1069

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はじめに
 虫垂炎に対する虫垂切除手術,胃癌や胃潰瘍に対する胃切除手術など,生体内の罹患臓器を摘除することによつて原病を根治することが今までの外科的治療の原則となつていた.その後,動脈管開存症に対する遮断,心中隔欠損に対する縫合および補填閉鎖など,形成手術も手術治療の重要な部門になつてきた.
 ところで,生命維持に不可欠な臓器の機能不全に対して,これを置換しようということは誰しも考えることではあるが,なかなか臨床的に応用することは困難であつた.いうまでもなく,生体の移植免疫反応による移植臓器に対する拒否反応を克服できなかつたからである.そこでまず,臓器移植に関する過去の研究をふり返つてみよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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