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文献詳細

雑誌文献

臨床外科22巻8号

1967年08月発行

文献概要

特集 胃・十二指腸潰瘍の手術

周辺臓器に癒着している場合どうするか

著者: 浜口栄祐1 石塚慶次郎1

所属機関: 1東京医科歯科大学第2外科

ページ範囲:P.1078 - P.1082

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はじめに
 胃・十二指腸潰瘍に対する胃切除のさいに潰瘍病変部に一致した漿膜面に白色調の瘢痕があることが多く,さらにその部が周辺臓器との間にいろいろの程度の癒着が認められることもまれでない.手術にさいしこれらの胃周囲の癒着は剪刀で鋭的に,または指頭で鈍的に容易に剥離し得るので手術進行上,とくに困難を感じることは少ない.しかし癒着剥離術は術者の技倆によるところが多く,時には広汎な癒着のため解剖学的な位置関係が変り,癒着剥離中に思わぬ副損傷を招いたり,剥離が不十分なため胃腸管の断端閉鎖が不完全となり,縫合不全の原因ともなる.
 癒着性腸閉塞症の時の腸癒着剥離も同様であるがかかる場合には必要にして十分な癒着剥離こそこの手術のヤマ場であつて,手術を成功に導くポイントである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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