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学会印象記
肝癌の外科的治療の現況—第1回肝癌研究会から
著者: 菅原克彦1
所属機関: 1東京大学医学部石川外科
ページ範囲:P.1159 - P.1162
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外科領域で治療効果の芳しくない疾患に肝と膵の腫瘍がある.その原因として,ことに肝は腫瘍性変化がいちじるしくなつてはじめて症状を呈することが多いため,治療の機を逸してから医を乞うことと,また医療側での肝外科の認識が不十分であつたことなどがあげられる.
外科医としてはそのような患者が目の前にあらわれて,はじめて診断と治療のための努力をはじめることになり,胃のような早期診断はごくごくまれかあるいは皆無といつてよく,切除不能例に遭遇することが現況では一般的であろう.今後の外科が真剣にとりくまねばならない領域であることは疑うべくもないことである.
外科領域で治療効果の芳しくない疾患に肝と膵の腫瘍がある.その原因として,ことに肝は腫瘍性変化がいちじるしくなつてはじめて症状を呈することが多いため,治療の機を逸してから医を乞うことと,また医療側での肝外科の認識が不十分であつたことなどがあげられる.
外科医としてはそのような患者が目の前にあらわれて,はじめて診断と治療のための努力をはじめることになり,胃のような早期診断はごくごくまれかあるいは皆無といつてよく,切除不能例に遭遇することが現況では一般的であろう.今後の外科が真剣にとりくまねばならない領域であることは疑うべくもないことである.
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