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文献詳細

雑誌文献

臨床外科22巻8号

1967年08月発行

文献概要

外国文献

骨折にMgを,他

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ページ範囲:P.1166 - P.1169

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 骨折で臥床したきりの状態では,Ca尿排泄,Ca負平衡が約5週進行し以後一定となるが,このCa喪失はGoldsmith(J. Clin. Invest. 45:1014, 1966)によると,無機燐1日1〜2g分割投与で低減せしめうるという.そこでGoldsmith(Lancet 1:687, 1967)は骨折51例のうち,24例は他のコントロールと同じ食事,治療の上に,さらに無機燐1日1g 3ヵ月連用(disodium phosphate1.5+monopotassium phosphate 1.Oをカプセルとして).コントロールではすべてに患側にdemineralisation像がX-Pでみとめられたが,燐投与群では6例に,骨癒合時,全く脱灰がみとめられなかつた.ことに大腿骨幹の骨折にこの差が著明であつた(燐投与6例では4例に全く脱灰なし).燐投与群では++以上の脱灰はおこつていない.Colles骨折では燐投与の効果ははつきりしなかつた.骨癒合の平均時日は,コントロールが大腿骨幹で9.9±1.8週,踝部では12.4±3.6週,燐投与はそれぞれ6.1±2.9週,および6.4±3.3週,その両群の差はP<0.05ないしP<0.005で有意である.燐投与が脱灰を防ぎ,骨癒合を促進すると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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