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文献詳細

雑誌文献

臨床外科22巻9号

1967年09月発行

症例

自己免疫性甲状腺炎を伴つたバセドウ病にSjögren症候群を合併した1例

著者: 岡厚1 藤本吉秀1 内田久則1

所属機関: 1東京大学医学部第二外科

ページ範囲:P.1325 - P.1329

文献概要

はじめに
 近年バセドウ病の発症因子と考えられているLATSはγグロブリンに属し,この活性は抗γG.血清で中和されることが明らかになり,LATSは自己抗体で,バセドウ病自体を一種の自己免疫疾患であると考える論議が盛んになつてきた1)2).この点はまずおくとしても,バセドウ病甲状腺にかなりしばしばリンパ濾胞形成を伴うリンパ系細胞浸潤のみられること3)4),あるいは甲状腺組織に特有の抗原に対する自己抗体陽性率が橋本病についで高くみられること5)は,自己免疫現象との関連を強く疑わしめる事実である.
 一方Sjögren症候群についても,最近この疾患の患者血清中に多くの自己抗体が発見され6)7)8),病因的に本症候群も自己免疫が関与するものと考えられ,多くの注目を集めるにいたつた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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