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文献詳細

雑誌文献

臨床外科23巻1号

1968年01月発行

文献概要

特集 初療の要点

熱傷

著者: 藤田五郎1

所属機関: 1自衛隊中央病院

ページ範囲:P.45 - P.49

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はじめに
 熱傷は,初療のありかたによつて患者の予後を大きく左右する.受傷後早期の死亡の多い事実がそれを実証しているし,専門的治療を開始するにあたつて,初療のありかたが少なからず影響をおよぼすからである.熱傷の局所の初療がたいせつなことはもちろんであるが,同時に全身状態の観察と管理は初療の段階で重要な意味をもつている.受傷後48時間以内における死因は,疼痛による一次型ショックと脱水によるoligemic shockが多いし,それ以後になると局所感染ひいては全身感染症,ならびに腎不全の多いことからみても,初療での局所治療とともに全身管理,ことに呼吸管理,体液の改善と維持,精神管理,感染防止,栄養補給の重要さを痛感する次第です.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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