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特集 初療の要点
骨折
著者: 鈴木勝己1 高橋定雄1
所属機関: 1関東労災病院整形外科
ページ範囲:P.55 - P.61
文献購入ページに移動はじめに
骨折は急激かつ重篤な損傷の一つであるが,とくに産業あるいは交通災害によるものではより重篤で,他部の合併損傷も少なくない.したがつて,全身の入念な診察が必要となる.それと同時にショック対策をはじめとする全身管理は不可欠であるが,外傷に共通する基本的なことなので紙面の都合上省略する.
治療法は,骨折の部位,種類,局所条件,年齢,合併損傷の有無等の患者の状態および処置する側の行ないうる治療条件によつて左右され,定説化しうるような方法はむしろ少ない.しかし治療目標は機能の完全回復である.したがつて,解剖学的整復がえられなくとも,機能的回復が期待される場合にはいたずらに手術操作を加えるべきではない.
骨折は急激かつ重篤な損傷の一つであるが,とくに産業あるいは交通災害によるものではより重篤で,他部の合併損傷も少なくない.したがつて,全身の入念な診察が必要となる.それと同時にショック対策をはじめとする全身管理は不可欠であるが,外傷に共通する基本的なことなので紙面の都合上省略する.
治療法は,骨折の部位,種類,局所条件,年齢,合併損傷の有無等の患者の状態および処置する側の行ないうる治療条件によつて左右され,定説化しうるような方法はむしろ少ない.しかし治療目標は機能の完全回復である.したがつて,解剖学的整復がえられなくとも,機能的回復が期待される場合にはいたずらに手術操作を加えるべきではない.
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