icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科23巻1号

1968年01月発行

論説

血管性腫瘍の治療における流動性プラスチックの血管内注入療法

著者: 佐野圭司1 神保実1 斉藤勇1 喜多村孝一1

所属機関: 1東京大学医学部脳神経外科

ページ範囲:P.67 - P.75

文献概要

はじめに
 腫瘍あるいは腫瘤の構成分の大部分が血管であるものは,その手術的除去をはかる場合に多量の出血を覚悟せねばならず,そのために手術を断念しなければならない場合も少なくない.かような際に,あらかじめ腫瘍の栄養動脈および腫瘍内血管を人工的に閉塞しておくことができれば,腫瘍の摘出はきわめて容易となるはずである.
 また脳動静脈瘤の手術的除去はさほど出血を伴うものではないが,動静脈瘤が脳機能の重要な部位をしめていたり,きわめて広汎な部位にわたつていたりすれば除去は不可能となる.かような場合,動静脈瘤を人工的に栓塞して瘤内の血栓形成をうながすことができれば,それは動静脈瘤の治療に一新生面をひらくことになるであろうし,また動静脈瘤の手術の補助療法としても役に立つであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら