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文献詳細

雑誌文献

臨床外科23巻1号

1968年01月発行

文献概要

手術手技

乳幼児鼠径ヘルニアの手術

著者: 秋山洋1 伝田俊男1

所属機関: 1国立小児病院外科

ページ範囲:P.111 - P.118

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はじめに
 現在,小児麻酔,外科手術および患者管理の向上に伴つて古くはオムツがとれてからまたは就学前に広く行なわれていた乳幼児鼠径ヘルニアに対して,新生児期をのぞいて発見後できうる限り早期に手術を行なうような方針に変つて来ている1)2)3)11).事実,われわれが,小児病院で手術を行なつた症例730例中6ヵ月未満18.0%,1年未満35.6%,2年未満になると60.5%を占め若年児の手術例が多くみられるようになつて来ている(第1表).乳幼児期のヘルニアは成人の場合とは異なり,鼠径管周囲の腹壁組織の萎縮によつておこる後天性のものではなく,先天性で胎生期の腹膜鞘状突起,女児ではNuck管の残存によるものであり,その手術法は同じ鼠径ヘルニアでも成人の場合と異なり,手術の主体はヘルニア嚢の高位結紮にあり,鼠径管形成は従と考えるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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