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外科の焦点
小児外科領域における超音波診断法
著者: 駿河敬次郎1 平井慶徳1 和賀井敏夫2
所属機関: 1順天堂大学医学部小児外科 2順天堂大学医学部超音波センター
ページ範囲:P.1857 - P.1864
文献購入ページに移動近年我国においても,小児外科に対する関心がたかまり,一般社会の認識と相俟つて,その症例数も次第に増加し,疾患の種類も多岐にわたり,その治療成績も向上の一途をたどつている.しかし一方,これらの疾患の診断方法に関しては,従来成人に用いられていた方法の応用か,あるいは欧米諸国で用いられている方法の模倣にすぎず,大部分の患者が精神的にも肉体的にも極めて影響のうけ易い小児であることが余り考慮されていない.又,いたずらに検査による侵襲を加えているのではないかと思われる場合すらある.又診断が不明のまま治療開始の時期をおくらせ,疾患を進行させてしまつている場合もある.
そこで我々は,1950年頃から菊地,和賀井らによって開発されて来た,超音波による臨床検査方法を,小児外科領域の各種疾患に利用し,この方法が小児に対して全く侵襲がなく,容易におこなうことが出来るところから,screening testとして良い成績をあげて来ている.今回はこれ等の中から代表的疾患についての利用の現況について述べる.
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