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論説
頸椎鞭打ち損傷の治療
著者: 片岡治1 小林郁雄1 糸原学1 渡辺秀雄1 梁復興1
所属機関: 1神戸大学医学部整形外科
ページ範囲:P.345 - P.353
文献購入ページに移動鞭打ち損傷の病理・病態については,1943年Davisの報告以来多くの研究者がその原因を究明すべく研究してきたが,まだ定説がない.加うるに,この損傷には単なる不快感のみが,その主症状であるような軽症のものから,われわれの定義からは除外するとしても,脱臼・骨折を伴う重度のものもあるし,また適切な早期治療を行なつても2次的にinstabilityを生ずるような症例,Barré-Lieou症候群を伴う症例,明らかな脊髄症状を伴う症例等,その程度および病態は多種多様である.
この鞭打ち損傷について,今回は不定愁訴面を主とした病態に対するわれわれの見解と,観血的療法を含めた治療法およびその成績について述べたい.
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