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文献詳細

雑誌文献

臨床外科23巻3号

1968年03月発行

文献概要

他科の知識

脊麻の反省—脊麻による重大な循環系合併症3例を中心として

著者: 佐藤光男1 武藤賢二1

所属機関: 1順天堂大学医学部麻酔学教室

ページ範囲:P.401 - P.406

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はじめに
 脊麻は,約70年余も前にドイツのBierがコヵインを使つておこなつて以来,今では広く世界中に重要な麻酔法のひとつとして普及されている.これは方法の改善や使用局麻剤の進歩もさることながら,意識を失なわせなくても手術部位(下半身)の無痛と筋弛緩が完全であるという長所を持つているからであり,いかに全麻が発達しても捨てがたい麻酔法のひとつといえよう.しかしながら脊麻の最大の短所は, ときに急激な血圧下降,もしくは脊麻ショックをおこすことである.常に注意されなければならない.
 ここに当教室の高比重液を用いた際の脊麻実施方針を紹介するとともに,最近経験した重篤な循環系合併症3例をあげ,対策について考えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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