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文献詳細

雑誌文献

臨床外科23巻4号

1968年04月発行

文献概要

外国文献

照射後の発癌,他

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ページ範囲:P.546 - P.549

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 radiation-induced neoplasmは照射部位内で,一定の潜伏期の後に,原発巣とは組織学的に異る腫瘍として発生する.乳癌の照射の後に骨肉腫発生というのはCade(Brit.J.Radiol.30:393,1957),Cahan(Cancer 1:13,1948),Sabanas(Cancer 9:528,1956)によつて報ぜられ,Osteosarcoma 4,chondrosarcoma 2例知られている.潜伏は5〜13.5年.照射量4000r.以上.Cahanによれば乳癌治療後長期生存者1400例につき1例,Phillips(Radiology 81:942,1963)によれば450例につき1例と見つもられる.さてSchwartz(JAMA203:296,1968)の58歳婦人,5カ月来,左胸,左肩不快感,左上腕脱力.15年前左乳癌の切断術(ductal celladenoca)16回照射,卵巣摘除.X-Pで1〜5肋骨の前側部に破壊像あり,生検で多形細胞線維肉腫,罹患肋骨,肺尖部をふくめてinterscapulothoracic amputation.腫瘤は12×9cm大.内面は健康肋膜で蔽われているが,2cm大の隆起がつき出し肺に癒着していた.文献上fibrosarcomaの最初の例か.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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