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文献概要
特集 臓器移植の可能性
臓器移植の可能性—特に組織適合性を中心に
著者: 岩崎洋治1
所属機関: 1千葉大学医学部第2外科教室
ページ範囲:P.609 - P.616
文献購入ページに移動はじめに
1902年Carrelが血管吻合法を考案してから今日までの半世紀間に医療の世界に導入された新技術は目をみはらせるものがある.抗生物質,麻酔法の改良,血液抗凝固剤,さらに化学の発達により材質の改良が可能となつて人工臓器を生みだした.かくして人間のどの部分にもメスを加えられるようになつた外科医が,これらの知識を導入して,次の課題として挑戦したのが臓器移植である.
1956年Merril等1)によつて報告された一卵性双生児間における腎移植の成功は,臓器移植への道を大きく開いた.
1902年Carrelが血管吻合法を考案してから今日までの半世紀間に医療の世界に導入された新技術は目をみはらせるものがある.抗生物質,麻酔法の改良,血液抗凝固剤,さらに化学の発達により材質の改良が可能となつて人工臓器を生みだした.かくして人間のどの部分にもメスを加えられるようになつた外科医が,これらの知識を導入して,次の課題として挑戦したのが臓器移植である.
1956年Merril等1)によつて報告された一卵性双生児間における腎移植の成功は,臓器移植への道を大きく開いた.
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