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文献概要
特集 木本誠二教授退官記念特集
小児外科領域における水分電解質代謝
著者: 斉藤純夫1
所属機関: 1東京大学医学部第2外科
ページ範囲:P.895 - P.904
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小児期の外科疾患に対する術前,術後管理のなかで水分電解質補給が重要な役割を占めている.これは小児期ことに新生児,乳幼児期の全体水分量,細胞外液量,水分出納,腎機能などの生理学的条件が,成人のそれとかなり異なつていることに基因している.したがつて脱水症,水分過剰,水中毒症などの病態に陥りやすく,ことに手術を契機として生体の内部環境が大きな変動を示す場合には,特殊な輸液処置が必要になつてくる.
教室においても乳幼児期の一般外科および胸部外科手術が増加するにしたがい,術前,術後の水分電解質代謝について研究を続け,既に多数の報告を行なった.本稿においては教室の研究成績とわれわれの経験に基き,小児外科領域における水分電解質代謝の特徴と輸液の実際について記したい.
小児期の外科疾患に対する術前,術後管理のなかで水分電解質補給が重要な役割を占めている.これは小児期ことに新生児,乳幼児期の全体水分量,細胞外液量,水分出納,腎機能などの生理学的条件が,成人のそれとかなり異なつていることに基因している.したがつて脱水症,水分過剰,水中毒症などの病態に陥りやすく,ことに手術を契機として生体の内部環境が大きな変動を示す場合には,特殊な輸液処置が必要になつてくる.
教室においても乳幼児期の一般外科および胸部外科手術が増加するにしたがい,術前,術後の水分電解質代謝について研究を続け,既に多数の報告を行なった.本稿においては教室の研究成績とわれわれの経験に基き,小児外科領域における水分電解質代謝の特徴と輸液の実際について記したい.
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