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特集 木本誠二教授退官記念特集
循環機能の外科病態生理—ことにショックについて
著者: 堀原一1 須磨幸蔵1 三井利夫1 鰐淵康彦1 片山憲恃1 山崎善弥1 広瀬益雄1 尾本良三1 尾河豊1 豊田忠之1 関口弥1 藤森義蔵1
所属機関: 1東京大学医学部第2外科教室
ページ範囲:P.939 - P.947
文献購入ページに移動循環の本質である臓器血流が満足に保たれるためには,まず心臓からの血液拍出が第一義的であることは論をまたない.この心拍出はHarveyの昔から知られているとおり,拍動性(pulsatile)であるというところに正常ならびに病態ともに,循環生理学上の特徴がある.つまり心臓は,血流を生じるジエネレーターであると同時に,血流にパルスを与えるジエネレーターであるわけである.そこに心拍数や拍動の性質が収縮力などと同列に問題とされるゆえんがある.
また心臓から拍出された血流を運び,臓器・組織を灌流して再び心臓にかえす血管も,単なるかたい導管でないところに,興味が持たれるわけである.
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