icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科23巻9号

1968年08月発行

特集 脈管造影

肺血管および気管支動脈造影と手術適応

著者: 鈴木千賀志1 仲田祐1 根谷崎敏彦1

所属機関: 1東北大学抗酸菌病研究所外科

ページ範囲:P.1287 - P.1298

文献概要

はじめに
 肺には機能血管としての肺動静脈系と,栄養血管としての気管支血管系があり,両血管系は,それぞれの生理学的性格の相違にもとづき,肺や気管支の病変に際しても,それぞれ異なつた反応態度を示し,したがつて各種の肺疾患において両血管系の血管造影像は,当然のことながら別個の病像を示す.
 Dünner1)らによる肺動脈造影法の開発と,これに引続く選択的肺動脈造影法の研究は2-9),生体内における肺血管系の解剖および影態学上の知見に飛躍的進歩をもたらし,肺外科手術の適応決定および手術の安全性の確立に対して計り難い貢献をなした27-33).一方栄養血管である気管支動脈造影法は,大動脈閉塞法等10-12)による非選択的造影法からSeldinger氏法による選択的造影法がおこなわれるに至り,各種肺・気管支疾患における気管支動脈造影像が明らかにされ,これによる鑑別診断上の価値が認識されるようになつた13-20)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら