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雑誌目次

雑誌文献

臨床外科24巻1号

1969年01月発行

雑誌目次

特集 人工臓器への歩み

人工食道

著者: 小泉博義

ページ範囲:P.21 - P.28

はじめに
 食道外科治療の最大の難関は,食道再建の方法にあろう.
 食道再建の方法は,その使用する材料により,1)自家生体組織,2)他家生体組織,3)金属,4)合成高分子化合物の四つに分類できる.

人工弁—その問題点と改良の歩み

著者: 新井達太

ページ範囲:P.29 - P.35

I.人工弁の歴史
 人工弁の研究の歴史は,心臓外科の黎明期にあたる1952年頃にさかのぼる.機能の廃絶した心臓の弁膜を,人工弁の移植によつて心機能を正常に近づけようとした.この試みはHufnagel1)のBall弁をもつて研究の門が開かれた.このBall弁は,1957年にJ. H. Stuckey, M. M. Newmann2)らによつて,plastic製のBall弁に改良され,臨床に応用されたが,この弁は左鎖骨下動脈より末梢の胸部下行大動脈に挿入し,根本的に大動脈弁閉鎖不全(A. I.と略す)を改善することよりも,A. I.の心臓に対する負担を軽減することを日的とした.1960年にHaaken3)はStainless steel caged ball valveを作つた.BallはSilicon Rubberで,ベースリングにIvalonをつけ,Coronary orificeよりも心臓側に弁を移植し,臨床例でも成功した.これは劃期的なことで大動脈弁の病変を根本的に改善させるものであった.同年にStarr4)はSilastic ballで,Cageには透明なTeflonを用い犬の僧帽弁に移植し良好な結果を得,1961年には,Cageとベースリングの縫合部分に改良を加えたBall弁を作り,臨床に応用し極めて良好な結果を得た.

人工血管

著者: 神谷喜作

ページ範囲:P.37 - P.42

はじめに
 臓器移植のつぎにくるのが,完全な機能をもつ人工臓器の時代であろうということは多くの人が考えているところである.
 現に同種臓器を全く必要としない代用臓器として人工血管が存在して十分に臨床的に利用されている.思うに,生体内に移植して,その個体の一生の間,完全にその機能を果し,しかも消耗荒廃することのない人工臓器としては目下のところ,人工血管をおいては他にないといつてよい.その理由は,決して人工血管そのものが極度に発達した人工臓器であるというより血管という器官が血流を通じさせればよいという極めて単純な機能しか持たないということである.大動脈から四肢の血管にいたるまで,一定以上の太さを有する動脈ならば,人工血管で置換できない部分はないといつてよい.

人工心臓

著者: 桜井靖久 ,   藤正巌 ,   仁田新一

ページ範囲:P.43 - P.51

Ⅰ.心臓移植と人工心臓
 1967年12月3日に,南アフリカCape TownのGroote-Schuur病院において世界最初の心臓同種移植がおこなわれて以来,心臓移植手術は世界中に普及した.日本でも札幌医大の和田教授による1例がある.これらの先駆者的業績は大いに評価されるべきものであると思う.心臓移植の世界的普及は,最近の社会通念がいかに速やかに新しい科学技術を容認するようになつたかを示す一つの事象として興味深い.心臓移植の問題点をまとめてみると次のようになると思う.
 (1)心臓提供者側の問題—死の認定.
 (2)移植された患者の予後—拒否反応.
 (3)高額の医療費と移植手術に伴う濃厚治療に要する多数の医療人員.

人工関節

著者: 山本龍二

ページ範囲:P.53 - P.59

はじめに
 関節形成術はすでに1900年の初頭に発達の緒口をみせているが,ことに1918年にBaerが豚膀胱膜をクロームメッキしてBaer膜をつくり,1920年にPutty,1921年にCampbellが生筋膜を中間挿入膜に応用して以来,近代的関節形成術が始まると言つてもよい.
 この吸収性の中間挿入膜を使用する関節形成術は,その後,日本においてもJK膜・OMS膜などの開発にともない次第に発達して今日にいたつている.

人工肝臓・摘出肝灌流

著者: 森岡恭彦 ,   菅原克彦 ,   荷見秋彦 ,   小暮洋暉

ページ範囲:P.61 - P.66

はじめに
 肝臓には種々の重要な機能があり,しかもその機能も複雑で一つ一つ完全には解明されていないので,その全機能を人工的なもので代用することは全く困難で,現在ではなおその一部の重要な機能を十分に代用する人工肝臓すらなく,真の意味での人工肝臓実用化への道はなお遠いといわざるをえない.したがつてここでは,入工肝臓として幾つかの試みを紹介し,さらに同種または異種動物の肝臓を利用した代用肝臓の現況をも紹介し今後の研究の進歩に期したいと思う.

人工腎臓

著者: 檀上泰 ,   宮川清彦 ,   石塚玲器 ,   田中信義 ,   佐藤知義 ,   福本徹

ページ範囲:P.67 - P.74

はじめに
 急性腎不全は腎血流量の減少に基づくAnoxiaと数日間の乏尿,無尿により発生する尿毒症として,各科領域で最も懼れられている致命的疾患である.周知のごとく,生体内の欠乏物質の補給は比較的容易であるが,過剰な代謝有害物質のきわめて重要な排泄経路である腎臓の障害は常に難渋な疾患として,その根本的な治療対策が確立されずに,従来その死亡率は80〜90%に及んでいた.
 しかしながら,近年尿毒症の最も有力な治療法として人工透析法が開発されて以来,漸く広く普及しはじめ,その救命率は著しく改善される段階に至つている.本稿では人工腎臓の基礎的諸問題と最近の知見を紹介し,診療に携わつておられる諸医家にとつていささかでも参考になれば幸いである.

グラフ

アメリカにおける人工心臓

著者: 桜井靖久

ページ範囲:P.7 - P.12

 1968年6月から約3ヵ月間,アメリカ各地の研究施設を見学する機会を得た.ここではアメリカの人工心臓の研究の現状について写真を中心に解説しよう.ちようど7月29日から8月1日にかけての4日間,ワシントンでTheArtificial Heart Program of the National Heart Instituteについての年次報告大会が開かれ,300名近い入工心臓研究者が一堂に会して発表と討論をおこなつた.筆者も教室の人工心臓研究を示す映画を上演して日本の研究の一端を発表した.

外科の焦点

外科手術と患者心理—開腹手術患者を中心に

著者: 稲葉英造

ページ範囲:P.13 - P.18

はじめに
 私は数年前より開腹手術患者が手術の前後に,心の中の葛藤に明け暮れしているのをしばしば経験し,この心の状態の実態を把握し,患者の不安を和らげてやらなければならないものと考え,検討を加えてきた.しかし手術に伴う心の動揺は神経症,心身症や精神病とも異なるものであるため,適当な測定方法をどうしても見出すことができなかつた.そこで開腹手術のために入院した患者40名に直接面接し,入院後より退院までの患者の考えや悩みを聞き出し,これを検討して分類し,患者の心の反応を容易に把握できるように試みた.さらにこれら分類にはどのような意味が含まれているかについても,さらに細かに分類して理解し易いように試みた.また開腹手術患者の心の反応を14項目,155問にまとめてアンケートを作成し,良性疾患(胃潰瘍5例,胆石症5例)と悪性疾患(胃癌6例,結腸癌4例)のおのおの10例より解答を得て比較検討したので,この成績も加えて報告する.

臨床メモ

N2Oによる水頭症の診断

著者: 松角康彦

ページ範囲:P.42 - P.42

 乳児の頭囲が大きく泉門が開いておれば,一見して水頭症の診断はつく.さらに眼球が下向きでいわゆる落陽現象があつたり頭皮下の静脈が怒張していると一層それらしい.しかしこれらの所見はあくまで症状であつて,原因の何かを示すものではない,髄液の副行路を設置したりする前に,何が原因で水頭症になつたかを知る必要がある.暗室で透光法を行なうと簡単に側脳室の大きさや左右の相称性を見ることができるが,後頭蓋窩の模様は不明であり,また頭蓋が厚くなつた小児では効果がない.
 交通性か非交通性かを知るためにには,今まで色素を脳室内に注入して脊髄液の着色と吸収排泄を見る方法があった.RISAを使用すると一層簡便でカメラにより髄液腔の交通性や脳室のおおよその陰影を知ることが可能となつた.しかしながら,脳室内の異常陰影を知るにはやはり油またはガスを注入して見るのにはおよばない.年長児の場合など診断を確かにするために気脳法をぜひ行なつてみるべきである.

論説

閉塞性黄疸と術後合併症

著者: 玉熊正悦 ,   荷見秋彦 ,   中山夏太郎 ,   小泉澄彦 ,   石山賢 ,   中野春雄 ,   金山知新

ページ範囲:P.81 - P.89

はじめに
 手術の対象となる黄疸は,剔脾の適応とされている溶血性黄疸など一部の血液疾患を除けば,その大部分が胆汁排出の機械的に障害された閉塞性黄疸である.近年これに対して,閉塞性黄疸自体を軽減させる姑息的手術操作から,病巣の根治的拡大手術に致るまでいろいろな外科的治療法が工夫されているが1),診断技術や術後管理全般にわたる最近の進歩にもかかわらず,その手術成績はきわめて悪く暗澹たる現状である.これには,黄疸が軽い早期に内科的黄疸との鑑別が往々にして難しく,しかも黄疸の進むにつれて肝実質障害や胆道感染を伴つて複雑な病像を呈してくるという診断学上にも問題があろう.しかしこれと並んで,閉塞性黄疸患者が手術侵襲を契機としてこれからとりあげる各種の重要な合併症を併発し易いことも大きく関係しており2),その病態を明らかにしてきめ細い対策を確立することが,肝胆道系の手術成績をたかめるためにも不可欠である.
 従来からわれわれは,出血や重症感染などに伴う全身の循環動態の変動,重要臓器の機能や代謝の変化に閉塞性黄疸の有無がどのように影響するかを基礎並びに臨床の両面から検討してきた.本稿ではこれらの知見を加味して,教室の症例を中心に閉塞性黄疸の手術後合併症の実態を重点的にとりあげてみたい.

局所麻酔剤による全身性中毒反応に対する救急処置

著者: 橘直矢

ページ範囲:P.91 - P.96

はじめに
 日本法医学会が課題調査として昭和39年度末日を終期とした過去5ヵ年間の薬物ショック死剖検例の報告1)がさらに1例づつ詳細な表でまとめられた2)ものをみると,「麻酔シッヨク死」として141例があげられ,「抗生物質によるシッョク死」60例,「ピリン剤によるショック死,異常中毒死」31例,「その他の解熱剤および鎮痛剤による,ショック死,異常反応死」9例,「サルファ剤ショック死」5例,「ワクチン・血清類による異常反応」5例,「その他各種注射によるショック死」34例,「その他の内服,注射等による異常反応」5例等に比べて「麻酔ショック死」が圧倒的に多く,これら剖検された薬物ショック死全数290例の49%に近い.しかも,「麻酔ショック死」141例中の103例すなわち73%は局所麻酔剤に依るとされている.
 もちろん,薬剤や手技の普及の具合や実施頻度を分母にして考えねばおのおのの薬剤なり手技そのものの危険度に言及するわけにはゆかないから,「抗生物質」の危険度と「麻酔」の危険度とをくらべて「麻酔」の方が危険であるというようなことを述べるわけにはいかない.同様に,麻酔のなかで局所麻酔が一番致命率が高いというような結論を出してくれる資料ではない.

外科補液に関する研究

著者: 山本孝 ,   飯島登 ,   青山俊英 ,   大西英胤 ,   中島弘之

ページ範囲:P.97 - P.102

はじめに
 外科臨床における補液治療に関して,近年細胞外液の変動とその是正が重視されてきた.例えばShires1)2)一派はradiosulfate dilution curveを用いて,出血ショックに陥つた動物や,術中,術後の患者では,細胞外液が著しく減少することを報じ,またDillon3)等は,このさい乳酸加リンゲル溶液,あるいはisotonicな生理的食塩水を少量の血液と共に返還すると,その生存期間を延長せしめ得ることを示した.
 骨髄性白血病患者の1例がHt値0%,Hb 2.3gm%のまま2時間も意識正常のまま生存し得た報告は4),無赤血球性補液が内在性酸素を可及的に利用せしめ,ある範囲内のショックに対しては治療となり得ることを示唆するものと考える.

学会印象記

第27回日本脳神経外科学会

著者: 景山直樹

ページ範囲:P.105 - P.107

 第27回日本 脳・神経外科学会総会は,日本医大近藤駿四郎教授が会長で,昭和43年10月13,14,15日の3日間に亙り,第1会場日本都市センター,第2会場全共連ビルで行なわれた.シンポジアム演題93,一般演題130,外人特別講演2題という多くの演題が秩序正しく,しかも活溌な討論を交えて行なわれた.

患者と私

患者・医師相互の信頼を

著者: 藤田登

ページ範囲:P.108 - P.109

 題が「患者と私」と単数ですが,個人の医師の私でなく医師グループとして働いている関係から,特に外科医は手術となると大勢の人手と技術と器具を要するので,患者と私等の複数と解して,私見を加えて素朴な考えを述べる.
 同様に患者にも周りに多数の親族と知己があつて風評の拡がりも速い.こんなことも一応考慮していないと意外の結果を招くことがある.予後を家族に問われる場合,うつかり話すといけない.それが2号さんという場合もある.この2号の見破りは病気の診断より困難だが,私はお子さんは幾人?と問うことでおおよその見当をつけている.

海外だより

英国における心臓および胸部外科の現況—リバプール・ブロードグリーン病院の経験から

著者: 石井奏

ページ範囲:P.110 - P.112

Ⅰ.英国の病院制度の概説
 英国の病院は3つのグループに分けられている.第1のグループは,National Health Serviceに属しているもの,第2のグループは大学病院および教育病院,第3のグループはNational Health Serviceに属さない個人病院およびNuasing Homeと呼ばれるものである.
 そしてこれらのグループの中で第1のグループは,Regional Hospital Boardによつて,第2のグループはBoard of Governorsによって管理されている.筆者が留学していたブロードグリーン病院は,リバプール大学医学部の教育病院の一つであつたけれども第1のグループに属していた.もちろん,これらの第1および第2のグループに属する病院は国営医療を行なつており患者はすべて無料である.

外国文献

Ra照射後meningioma,他

ページ範囲:P.116 - P.119

 照射後肉腫発生は本欄でも紹介のごとく報告が少しあるが,meningioma発生というのはKyle(New Engl. J. M. 268:80,1963),Horányi(Magy. Radiol. 17:1,1965)の2報告をみるに留まる.前者はthorium dioxide脳室造影後24年,蝶形骨翼にM発生.後者は頭皮2000r. Ra照射で発生.Feiring(J. Neurosurg. 29:192,1968)は30歳婦人,2日前より突然右手シビレ・知覚鈍麻,ついで前頭痛,会話障害,ペンが握れない等の症状あらわれ入院.生時すでに左前頭側頭に大きいvascular nevusあり.2歳の時Ra照射.ただし本症はSturge-Weber病ではない.他部にもnevusあり.Recklinghausenの徴もない.諸検査で左側頭・頭頂でparasylvian regionのMと診断.開頭,照射し萎縮した皮膚直下にゴルフボール大,37g腫瘤あり,硬膜を滲潤して骨に破壊をいとなみ,脳膜血管から栄養をうけている.組織学的にはM特有の像で,細胞は層状,タマネギ状にならび,psammoma小体あり.1年後,諸徴すべて去つた.Sturge-WeberやRecklinghausenが否定できるので,他にわずか2例の報告あるにすぎないが,Ra照射に原因をもとむべきであろう.

アンケート

鞭打ち損傷の治療はどうしているか

著者: 森惟明 ,   岡崎清二 ,   桜田允也 ,   吉良貞伸

ページ範囲:P.124 - P.127

 鞭打ら損傷が問題になつてからひさしい.すでにその方面の指導書も多数出されているが,今回第一線の先生方にどのように日常実地診療されでいるかアンケートをお願いした.
設 問①初期治療はどうしているか
②所謂Barré-Lieou型の解釈と治療はどうしていうか
③手術適応とその方法はどうしているか

<アンケート解説>—4先生の回答を拝見して

著者: 林浩一郎

ページ範囲:P.127 - P.127

§1.初期治療について
 初期にあつてはどの先生も安静,固定を重視しておられるのは私もまつたく賛成である.ただその場合患者に無用の心配を与えないために十分なOrientationが必要であろう.森先生のところで患者に渡しておられる注意書きはその意味で大変よい試みと思われる.特に追突された人が全部鞭打ち損傷になるのではないと説明してあることや,2ないし3週の安静も内容を具体的に書いてあるのがよいと思う.桜田先生のステロイドホルモンは私共もかつてかなり使用して一時は後遺症発生を抑制すると考えたが、その後最終的な断を下せず今日に至つている.傷害部位の治癒機転に対してはネガティブなものであるだけに,使用には慎重を要するであろう.遠隔成績などおわかりなら是非教えていただきたいものである.
 岡崎先生のグレード別による治療法も科学的なやり方である.分類法や安静期間がこれでいいかどうかは議論のあるところであろうが,処置法が定めてあれば成績判定により効果の検定もできる.私のところでは初期安静を大体1,3,6週の3段階位にしている.安静はかなり厳重で大便以外起床を許さないが,こういつた生活を3週,6週とつづけるためには患者への十分な説明が必要である.それがないと指示が守られないか,いたずらな不安感を与えるかどちらかである.岡崎先生は初期からCMIで精神面もグレード別の処置をしておられるようであるが,これはかなり余裕がないとできないことであろう.

症例

急性非特殊性局所性腸炎の経験

著者: 中隆 ,   相川公太郎 ,   新野武吉 ,   倉西久雄

ページ範囲:P.129 - P.133

はじめに
 Combe and Saunders(1806)が,A.Singular Case of Stricture and thickening of the ileusなる疾患で初めて当疾患を報告し,Moore(1882)が組織学的検査をした.その後Caohn,Ginzbergや,Oppenheimer等のRegional ileitisなる新名称が唱えられてから続々発表されるようになつて来た.わが国でも塩田氏のこれに関する研究発表があり,腸管蜂窠織炎または「クローン」氏病との関係についていろいろ論議されてきた.
 当金沢聖霊病院で最近5年間に65人を経験した.いずれも術前病名は虫垂炎または,腸閉塞にて,術前該疾患を疑われたものは6例に過ぎない.その中腸切除24例,非切除41例.以上の症例を以て検索を進めたいと思う.

臍ヘルニヤと同一腫瘤内に突出した先天性左心室憩室の稀有例

著者: 島田理 ,   三宅恒行 ,   牧田俊宜 ,   管野成弘 ,   進藤条生

ページ範囲:P.135 - P.140

はじめに
 心奇型のうち心憩室ははなはだ稀な疾患とされている.われわれは高度の合併心奇型とともに,臍ヘルニヤ腫瘤内に突出した長大な左心室憩室例を経験したので若干の考察を加えて報告する.

基本情報

臨床外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1278

印刷版ISSN 0386-9857

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