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文献詳細

雑誌文献

臨床外科24巻10号

1969年10月発行

文献概要

特集 緊急手術の手技・Ⅱ

先天性食道閉鎖症

著者: 駿河敬次郎1

所属機関: 1順天堂大学医学部小児外科

ページ範囲:P.1357 - P.1360

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はじめに
 先天性食道閉鎖症の手術は,数年前まではわが国では,手術症例はきわめて少数であつた.しかし,近年わが国の小児外科の進歩と共に,本症が出生後間もない時期に診断され,外科に送られる症例数が増加し,わが国の主要病院の集計によつても,毎年100例前後の本症患児が取り扱われている.
 先天性食道閉鎖症の治療には,高いレベルの小児外科に関する知識と技術が必要であり,Holderの米国の主要病院の集計によつても,成熟児の場合は本症の治療成績は手術による生存例80%であるが,未熟児の場合は,生存率が40%前後であり,手術成績は必ずしも良好とはいえない.すなわち本症の治療成績向上のためには,すぐれた小児外科の施設と同時に,熟練した小児麻酔医,小児外科医の協力および新生児の取扱いに習熟した看護婦が術前術後の管理に当たることが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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