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文献詳細

雑誌文献

臨床外科24巻10号

1969年10月発行

文献概要

特集 緊急手術の手技・Ⅱ

嵌頓鼠蹊ヘルニア

著者: 香月武人1

所属機関: 1鹿児島大学医学部第二外科

ページ範囲:P.1361 - P.1364

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はじめに
 小腸閉塞症の少なくとも80%が手術後癒着および嵌頓ヘルニアによるといわれ,全腸閉塞症の約半数がヘルニアの嵌頓によるとも報告されている,従つて,とくに腹部手術の既往のない症例の小腸閉塞に際しては,鼠径ヘルニア・股ヘルニア・臍ヘルニア・その他の稀なヘルニアの存在とその嵌頓の有無にまず疑診の目を向けねばならぬ.
 嵌頓ヘルニアの治療方針と予後を左右する主たる因子は,脱出腸管(大網・卵巣などのこともあるが,普遍的な小腸について論述する),絞扼(strangulation)の有無および嵌頓(incarceration)によつて発生した腸閉塞症状の持続時間である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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