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特集 緊急手術の手技・Ⅱ
末梢動脈閉塞
著者: 阪口周吉1 中川自夫1 亀田正1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部外科学教室
ページ範囲:P.1369 - P.1373
文献購入ページに移動急性末梢動脈閉塞症は,大別して外傷によるものと,主として心血管系の疾患を基礎として発生する急性動脈閉塞症(sudden arterial occulsion)とに分たれ,後者には塞栓症と血栓症が含まれる.いずれも迅速かつ適切な診断と治療が望まれるものである.
一般的な臨床症状としては患肢の急性阻血症状で,急激な変色(蒼白またはチアノーゼ)と激痛をもつて発症し,同時に知覚鈍麻および運動麻痺を伴う.患肢は健肢に比して著しく冷たく,閉塞部以下の動脈搏動は全く触れない.いわゆる6P症状(Pain,Paralysis,Paresthesia,Paleness,Pu—Isetessness,Prostration)とよばれる,他疾患ではみられない顕著な症状を発するので,診断は容易である.
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