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特集 腸瘻の問題点
文献概要
腸瘻は病的腸瘻はもちろんのこと,造設腸瘻でも甚だしく非生理的な状態であつて,患者に与える精神的,肉体的苦痛は少なくない.腸瘻の過誤ということで,ここでは造設腸瘻について述べる.腸瘻造設に当たつての患者の説得,造設後の管理,患者の指導,また合併症等,通常は些細なこととしてあまり取りあげられないことであるがわれわれ医師にとつても腸瘻はなかなか問題が多いものである.
腸瘻の過誤を文字通りとれば,腸瘻造設の技術的な失敗,適応の誤り等のために,腸瘻造設の目的を達し得ない場合と考えられる.また合併症のために腸瘻がその機能を十分に果し得ない場合があるが,腸瘻狭窄,脱出,内ヘルニアその他種々の合併症も手術手技自体にその原因を帰せられるもの,したがつて本来合併症以前のもの,あるいは過誤といわれるべきものに近いものが少なくない.
腸瘻の過誤を文字通りとれば,腸瘻造設の技術的な失敗,適応の誤り等のために,腸瘻造設の目的を達し得ない場合と考えられる.また合併症のために腸瘻がその機能を十分に果し得ない場合があるが,腸瘻狭窄,脱出,内ヘルニアその他種々の合併症も手術手技自体にその原因を帰せられるもの,したがつて本来合併症以前のもの,あるいは過誤といわれるべきものに近いものが少なくない.
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