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文献詳細

雑誌文献

臨床外科24巻11号

1969年11月発行

特集 腸瘻の問題点

腸瘻の過誤

著者: 林田健男1 佐治弘毅1

所属機関: 1東京大学医学部付属病院分院外科

ページ範囲:P.1525 - P.1529

文献概要

 腸瘻は病的腸瘻はもちろんのこと,造設腸瘻でも甚だしく非生理的な状態であつて,患者に与える精神的,肉体的苦痛は少なくない.腸瘻の過誤ということで,ここでは造設腸瘻について述べる.腸瘻造設に当たつての患者の説得,造設後の管理,患者の指導,また合併症等,通常は些細なこととしてあまり取りあげられないことであるがわれわれ医師にとつても腸瘻はなかなか問題が多いものである.
 腸瘻の過誤を文字通りとれば,腸瘻造設の技術的な失敗,適応の誤り等のために,腸瘻造設の目的を達し得ない場合と考えられる.また合併症のために腸瘻がその機能を十分に果し得ない場合があるが,腸瘻狭窄,脱出,内ヘルニアその他種々の合併症も手術手技自体にその原因を帰せられるもの,したがつて本来合併症以前のもの,あるいは過誤といわれるべきものに近いものが少なくない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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