文献詳細
文献概要
特集 乳腺疾患—その診療の進歩
乳腺疾患診療の問題点
著者: 島田信勝1
所属機関: 1慶応大学医学部外科
ページ範囲:P.175 - P.178
文献購入ページに移動Ⅰ.診断に関すること
近年われわれが遭遇する乳癌は,かなり早期のものが多く,それだけに診断もとみに困難を極める場合がしばしばである.付表は最近の10年間の慶大外科教室において手術した乳腺腫瘍1377例の内訳である.従来乳腺症としてあつかわれていたものは組織学的にはAdenosis, Cystic disease, Intraductal papilloma, Fibrous diseaseとしてあつかわれるようになり,組織像と臨床所見との比較検討により,かなり臨床診断としてとり入れられている.以下各疾患の臨床および検査上の特徴ある点を列記し,われわれの経験を主として乳癌との鑑別要点について述べる.
近年われわれが遭遇する乳癌は,かなり早期のものが多く,それだけに診断もとみに困難を極める場合がしばしばである.付表は最近の10年間の慶大外科教室において手術した乳腺腫瘍1377例の内訳である.従来乳腺症としてあつかわれていたものは組織学的にはAdenosis, Cystic disease, Intraductal papilloma, Fibrous diseaseとしてあつかわれるようになり,組織像と臨床所見との比較検討により,かなり臨床診断としてとり入れられている.以下各疾患の臨床および検査上の特徴ある点を列記し,われわれの経験を主として乳癌との鑑別要点について述べる.
掲載誌情報