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文献詳細

雑誌文献

臨床外科24巻2号

1969年02月発行

文献概要

特集 乳腺疾患—その診療の進歩

乳癌手術と遠隔成績

著者: 妹尾亘明1 星野嘉明1 富野捷治1 西沢征夫1

所属機関: 1大阪大学医学部陣内外科

ページ範囲:P.231 - P.241

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はじめに
 乳癌の術式を大別すると,(1)原発癌巣の剔出あるいは乳房切断術,(2)乳房切断術と腋窩リンパ節郭清術,(3)広範囲領域リンパ節群郭清あるいは広域癌巣切除の拡大根治術である.現在行なわれている主な各術式を第1表にしめしたが,同一術式でも細部にわたる手技は一律ではない.一方乳癌の治療には手術以外に内分泌,制癌剤および放射線療法があり,これらの単独療法のほかに手術との併用療法があつて多彩である.またそれぞれの治療成績値も広範囲域にある.現在各術式の批判期にあるが一方ではさらに成績向上に種々の努力がなされ手技の改善その他がなされている.
 当教室では昭和36年から胸骨旁郭清拡大根治術を,同41年からはすでに発表した乳癌広域リンパ節郭清根治術を始めたが,症例数が少ないこと,追跡期間が短いので後日改めて報告しここでは通常の根治術の成績を中心として,拡大根治術は文献的に概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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