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文献詳細

雑誌文献

臨床外科24巻4号

1969年04月発行

文献概要

論説

各種疾患に対する超音波診断の現況

著者: 高橋勇1 高田貞夫1 伊藤久寿1 実藤哲1 戸叶正俶1 井上善弘1 岩淵正之1 林和雄1

所属機関: 1東京医科歯科大学第一外科

ページ範囲:P.543 - P.552

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はじめに
 最近の医用エレクトロニクス(ME)の発達は目ざましく,これらを応用して開拓されつつある新しい分野は多く、とくに診断領域におけるMEの恩恵はきわめて高く評価されてきた.
 近年,生体の新しい映像法として超音波検査が,各種疾患の臨床に応用されて急速に発展したが,超音波検査の臨床応用については,1942年,Dussik K. T.が透過法による実験から脳内疾患の診断の可能性を指摘し,1951年,Wild J. J.が超音波反射法によって脳腫瘍診断の臨床応用に成功している.現在では甲状腺疾患,乳腺疾患,心疾患,肝疾患,胆道疾患,腹部腫瘤の各種疾患,さらに,眼科,産婦人科,泌尿器利などあらゆる領域における診断へと拡大されている.とくに,わがくににおける超音波診断は,1953年,菊池,田中,和賀井,内田らによつて頭皮上から脳内疾患の反射波描出の成果に端を発し,近々10数年にして,広い領域にわたって非常に高い水準に達するに至った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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