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文献詳細

雑誌文献

臨床外科24巻5号

1969年05月発行

文献概要

特集 臨床麻酔の問題点

静脈麻酔,直腸麻酔での注意

著者: 内藤裕史1

所属機関: 1札幌医科大学麻酔科

ページ範囲:P.611 - P.615

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はじめに
 静脈内に薬物を投与して麻酔を行なうことを静脈麻酔,これに使われる薬物を瀞脈麻酔薬と総称するが,現在わが国で実際静脈麻酔に使われている薬物はほとんどサイオペンタール,サイアミラルの二種の超短時間作用性バルビチュレイトに限られており,この傾向は諸外国においても同じである.したがって,本稿においては,静脈麻酔を,サイオペンタールまたはサイアミラルによる静脈麻酔を意味することとして話をすすめ,また文中サイオペンタールとある場合,特にことわらない限り,これはサイアミラルにもあてはまると考えてよい.
 静脈麻酔は後に述べる直腸麻酔と同じく,一旦生体中に投与された薬物は,生体による分解と排泄にたよる以外にこれをとり出すすべがなく,麻酔を行なうものは,麻酔を深くすることはできるが,浅くすることはできないという,吸入麻酔と本質的に異なる特徴を有する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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