文献詳細
論説
文献概要
はじめに
最近,わが国における小児外科領域の発展はめざましく,その術前,術後管理,手術手技の発達,ならびに麻酔の発展と相俟つて手術成績も向上しているが,欧米のそれに比較して必ずしも満足すべき結果をえていない.とくに新生児,乳幼児における術前,術後管理に関して幾多の研究がなされてはいるが,いまだ深く解明されておらず,水分,電解質代謝の動態に関しても未解決の問題が山積している.
1954年Llauradoは手術患者について術前,術後の尿中アルドステロン活性度を生物学的測定法によって検索し,尿中アルドステロン活性度は術後増加し数日間その状態が継続すること,術前,術後を通じてアルドステロン活性度と尿中Na/K比との間に密接な関係があること,アルドステロン活性度が術前値に復するばあいは尿中Na/Kはそれにともなつて術前値にもどることを発表し,このような現象をPostoperative transcient aldo-steronismと名づけたのであるが,ACTHがSteroidhormone生合成の高次levelに作用してaldosterone分泌に影響を与えることから,手術侵襲というStressがaldosterone産生を促す1因子と考えられる.
最近,わが国における小児外科領域の発展はめざましく,その術前,術後管理,手術手技の発達,ならびに麻酔の発展と相俟つて手術成績も向上しているが,欧米のそれに比較して必ずしも満足すべき結果をえていない.とくに新生児,乳幼児における術前,術後管理に関して幾多の研究がなされてはいるが,いまだ深く解明されておらず,水分,電解質代謝の動態に関しても未解決の問題が山積している.
1954年Llauradoは手術患者について術前,術後の尿中アルドステロン活性度を生物学的測定法によって検索し,尿中アルドステロン活性度は術後増加し数日間その状態が継続すること,術前,術後を通じてアルドステロン活性度と尿中Na/K比との間に密接な関係があること,アルドステロン活性度が術前値に復するばあいは尿中Na/Kはそれにともなつて術前値にもどることを発表し,このような現象をPostoperative transcient aldo-steronismと名づけたのであるが,ACTHがSteroidhormone生合成の高次levelに作用してaldosterone分泌に影響を与えることから,手術侵襲というStressがaldosterone産生を促す1因子と考えられる.
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