文献詳細
文献概要
救急医講座
頭部外傷の治療—救急処置から社会復帰まで—<1>治療プログラム,外来での処置,手術適応
著者: 西村謙一1
所属機関: 1九州労災病院脳神経外科
ページ範囲:P.704 - P.706
文献購入ページに移動はじめに
頭部外傷治療の目標は,一般外傷治療と同様にまず,救命にあり,次に障害を最少限にとどめ,さらに1日も早く社会に復帰させることにある.このうち,救命のための処置は外科医のもつとも努力するところであり,数多くの成書や解説が出版されており,今更ここに改めて述べる必要もない位である.
ところが,一方において,救命される症例が増加するにつれて,社会に欠損治癒の患者も,増加の一途をたどつていることもまた事実である.これらの欠損治癒の患者の一部は数年前からようやく軌道にのり始めた各地のリハビリテーション施設によつて治療されているが,いまだ,その受入れは十分とはいえない.また,一部にはリハビリテーションは症状が固定した後の治療のように誤解されている点が無きにしもあらずである.
頭部外傷治療の目標は,一般外傷治療と同様にまず,救命にあり,次に障害を最少限にとどめ,さらに1日も早く社会に復帰させることにある.このうち,救命のための処置は外科医のもつとも努力するところであり,数多くの成書や解説が出版されており,今更ここに改めて述べる必要もない位である.
ところが,一方において,救命される症例が増加するにつれて,社会に欠損治癒の患者も,増加の一途をたどつていることもまた事実である.これらの欠損治癒の患者の一部は数年前からようやく軌道にのり始めた各地のリハビリテーション施設によつて治療されているが,いまだ,その受入れは十分とはいえない.また,一部にはリハビリテーションは症状が固定した後の治療のように誤解されている点が無きにしもあらずである.
掲載誌情報