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文献詳細

雑誌文献

臨床外科24巻6号

1969年06月発行

文献概要

外科的立場からみた内分泌疾患の治療

胸腺

著者: 曲直部寿夫1 正岡昭1

所属機関: 1大阪大学医学部外科教室

ページ範囲:P.767 - P.773

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はじめに
 胸腺は古くから内分泌臓器として理解されて来た.即ち輸出管,腔を持たないこと,小児期に最大であって成人になると退縮すること等の理由から,確証のないままに成長に関する内分泌を行なう臓器と考えられて来た.しかし胸腺の研究が進むにつれ,リンパ系における胸腺の役割が認識され,その中枢的存在とたて位置づけられるに至った.更に最近では胸腺抽出液中にリンパ球の増殖を促進する因子,リンパ球に免疫能力を賦与する因子等のhumoral factorが見出され,再び内分泌臓器としての理解が始まろうとしている.
 この様に現在胸腺は内分泌臓器として,リンパ系の中枢的存在としての位置づけがなされているが,その機能亢進状態或いは機能低下状態としてどの様な疾患が指摘されているかを述べなくてはならないだろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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