文献詳細
文献概要
外科的立場からみた内分泌疾患の治療
胸腺
著者: 曲直部寿夫1 正岡昭1
所属機関: 1大阪大学医学部外科教室
ページ範囲:P.767 - P.773
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胸腺は古くから内分泌臓器として理解されて来た.即ち輸出管,腔を持たないこと,小児期に最大であって成人になると退縮すること等の理由から,確証のないままに成長に関する内分泌を行なう臓器と考えられて来た.しかし胸腺の研究が進むにつれ,リンパ系における胸腺の役割が認識され,その中枢的存在とたて位置づけられるに至った.更に最近では胸腺抽出液中にリンパ球の増殖を促進する因子,リンパ球に免疫能力を賦与する因子等のhumoral factorが見出され,再び内分泌臓器としての理解が始まろうとしている.
この様に現在胸腺は内分泌臓器として,リンパ系の中枢的存在としての位置づけがなされているが,その機能亢進状態或いは機能低下状態としてどの様な疾患が指摘されているかを述べなくてはならないだろう.
胸腺は古くから内分泌臓器として理解されて来た.即ち輸出管,腔を持たないこと,小児期に最大であって成人になると退縮すること等の理由から,確証のないままに成長に関する内分泌を行なう臓器と考えられて来た.しかし胸腺の研究が進むにつれ,リンパ系における胸腺の役割が認識され,その中枢的存在とたて位置づけられるに至った.更に最近では胸腺抽出液中にリンパ球の増殖を促進する因子,リンパ球に免疫能力を賦与する因子等のhumoral factorが見出され,再び内分泌臓器としての理解が始まろうとしている.
この様に現在胸腺は内分泌臓器として,リンパ系の中枢的存在としての位置づけがなされているが,その機能亢進状態或いは機能低下状態としてどの様な疾患が指摘されているかを述べなくてはならないだろう.
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