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文献詳細

雑誌文献

臨床外科24巻6号

1969年06月発行

文献概要

外科的立場からみた内分泌疾患の治療

Basedow病の外科的治療

著者: 伊藤国彦1

所属機関: 1伊藤病院

ページ範囲:P.783 - P.789

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はじめに
 抗甲状腺剤や131Iの使用により著るしい進歩がみられる現在のBasedow病の治療体系の中で,本症に対する外科的治療の価値は次第に軽視される傾向がある.今日一般の病院ではBasedow病患者は内科や放射線科で治療されることが多く,外科医の対象になる症例は稀である.
 1940年代の後半に抗甲状腺剤が使用されるようになったが,それまでは確実なBasedow病の治療は手術以外には求められなかった.本剤の普及により,一時は本症の治療はすべて内科的に解決されたと考えられた,しかし経験を重ねるにしたがい,抗甲状腺剤のみで永久治療が期待出来る症例は,本症の中でも限られた一部のみであり,本剤による治療はBasedow病治療のすべてにはなり得ないことが認識されてきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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