文献詳細
文献概要
外科的立場からみた内分泌疾患の治療
内分泌の立場からみた膵疾患の外科
著者: 本庄一夫1 水本竜二1
所属機関: 1京都大学医学部第1外科教室
ページ範囲:P.801 - P.808
文献購入ページに移動はじめに
内分泌の立場から外科的に膵疾患を観察する際に,内分泌臓器としての膵疾患と,外分泌臓器としての膵疾患における内分泌的変動との二種が考えられる.内分泌臓器としての膵疾患には,その欠落症状を代表するものとして膵全剔及び膵切除後糖尿病があり,機能亢進症と考えられるものにはインスリン過分泌によるInsulinoma,ガストリンの過剰分泌によると考えられるZollinger-Ellison症候群或は水様下痢を特徴とするVerner&Morrison症候群があげられる他,セロトニンやグルカゴンを分泌するラ氏島腫瘍も報告されている.
外分泌臓器としての膵疾患における内分泌的変動に関しては,膵炎におけるカリクレイン,グルカゴン等の関与や,下垂体,副腎皮質系や副甲状腺との関係,更に胃液分泌亢進や消化性潰瘍の発生等が論じられている.
内分泌の立場から外科的に膵疾患を観察する際に,内分泌臓器としての膵疾患と,外分泌臓器としての膵疾患における内分泌的変動との二種が考えられる.内分泌臓器としての膵疾患には,その欠落症状を代表するものとして膵全剔及び膵切除後糖尿病があり,機能亢進症と考えられるものにはインスリン過分泌によるInsulinoma,ガストリンの過剰分泌によると考えられるZollinger-Ellison症候群或は水様下痢を特徴とするVerner&Morrison症候群があげられる他,セロトニンやグルカゴンを分泌するラ氏島腫瘍も報告されている.
外分泌臓器としての膵疾患における内分泌的変動に関しては,膵炎におけるカリクレイン,グルカゴン等の関与や,下垂体,副腎皮質系や副甲状腺との関係,更に胃液分泌亢進や消化性潰瘍の発生等が論じられている.
掲載誌情報