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特集 良性腫瘍
肺,縦隔の良性腫瘍
著者: 片岡一朗1 三樹勝1 寺岡資郎1
所属機関: 1日本医科大学第一外科教室
ページ範囲:P.1067 - P.1075
文献購入ページに移動肺良性腫瘍には種類は多いが,その発生頻度は極めて少なく(5%位),肺腫瘍の大部分(95%位)は肺癌が占めている.これに対して,縦隔腫瘍では良性が過半数で,悪性は少ない.
肺良性腫瘍はX線写真上,円形陰影あるいは腫瘤性陰影を示すが,肺野において円形陰影を呈する疾患は数多く,しかも悪性腫瘍が多いことから,ことに肺野陰影ではMayo ClinicのJackman(1969),Hood(1953),Jones,Cleve(1954),その他の報告においても約40%が肺癌であって,良性腫瘍の鑑別には難渋することがあり,極めて問題の多い陰影である.
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